関心高まるCRM
現在、EC業界において「CRM」(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント=顧客との良好関係維持・育成により売上増を図る)への関心が高まっています。
アクイジション(新規顧客獲得)えの競争激化によるCPO(コスト・パー・オーダー=1人の顧客を獲得するコスト)の悪化で、新規顧客獲得時の黒字化が困難になったことを踏まえ、各社ともリテンション(既存顧客の維持・育成)で収益を上げていこうという当然の流れです。
「お客さまと永続的な関係を構築する」ことは「商売の原点」であると思われ、個人的に現状の潮流はEC業界全体を、より活性化していくのではないかと考えています。
この、商売の原点でもあるCRMが、うまくいっているのかどうかを判断する重要指標として「LTV」があります。
LTVとは「ライフ・タイム・バリュー」の略で、ひとりのお客さまから得られる障害の通算利益(あるいは売上高)のことです。
LTVは一般的にお客さまとの取引期間が長くなればなるほど大きくなり、ECでは「いかにお客さまと良好な関係を維持し、できるだけ長期間に渡り継続購入してもらえるか」が、LTV向上の鍵になります。
興味深いテスト結果
ある通販企業と共同でテストを行ったことがあります。
内容は、「売りが強いコミュニケーションの《まとめ売り》」と、「通常コミュニケーションの《単品売り(定期購入を含む》」でどちらの販売方法が「最終的にLTVが高くなるのか」というものです。
結果は、ある期間までは「まとめ売り」の方が高く、ある期間を過ぎると「単品売り」の方がLTVは高くなりました。
この結果から得られたし差は、目先の売上を増やすために売る姿勢が強すぎる販売手法やコミュニケーション戦略を撮ってしまうと、かえって顧客離反を招き、結局はその顧客から得られるLTVが減ってしまうということだと考えられます。
このように弊社では数々のクライアントと共同でLTV向上のための施策や分析を日々積み重ねてPDCAを回しています。
日本ネット経済新聞の連載「LTV向上!虎の巻」では通販事業運営の現場から得られた経験・知見を活かし、より実践的なLTV向上施策を紹介しています(月1回連載)