CV(コンバージョン)の方程式とは??
CV(コンバージョン)の方程式とは??
自社のCV(コンバージョン)率について常にウォッチすることは、ECサイトの運営やマーケティングに携わる方にとって必要不可欠な指標の1つです。
今回はそんなCV率をウォッチする前に考慮する必要がある「コンバージョン確率」の方程式についてご紹介させていただきます。
コンバージョン確立の方程式は、新規顧客や既存顧客がCV(コンバージョン)する確率を考える時の式なので、実はこの方程式に答えはありません。
言い換えるなら、自社に利益を生むであろう顧客を想像する式であり、通販マーケティング部だけでなく商品開発部門やクリエイティブ部門などの通販事業に携わる人達が常に意識するべき「顧客の方程式」と言えます。
「顧客を知り、通販事業を知る」こと
上でご紹介した方程式が「顧客の方程式」です。
購入に至る顧客を獲得するため、通販企業側が考慮しなくてはいけない部分が「=」の右の部分に数式として表されているのですが、同時に 通販事業全体で力を入れるべき部分が見えてきます。
当然のことながら、数式のひとつでも欠けてしまえば コンバージョン に至る確率はガクッと下がり、マイナス値になるようであれば業務改善が必要といったように、顧客を知るための方程式であると同時に、通販事業のPDCAをチェックできる方程式でもあるわけです。
では、この「顧客の方程式」にはどのような意味が隠されているのでしょうか?
左の数値はプライオリティ(重要度)を表している
「4m」の“4”や「3v」の“3”は、方程式に含まれる要素の「重要度」を表しています。
ここからは「顧客の方程式」を分解し、重要度の高い順に1つ1つの要素について説明していきます。
「4m」= 顧客のモチベーション
英語表記では[Motivation of user]となり、4という数字は重要度を表しています。つまり、コンバージョンの確率を高めるための最重要項目は「顧客のモチベーション」。平たく言うと、顧客の立場に立って 購入までの行動を理解するという事です。
マーケティングやプロモーション担当の方は自社の広告を出稿する際に、ターゲットとなる顧客を想像し、出稿する広告媒体を選定後、広告内で商品の魅力を最大限に引き出すキャッチコピーなどを考えていかに購入に至るまで顧客のモチベーションを高めるかを考えていると思います。
よく用いられるのが自社顧客のペルソナを作成し広告媒体を決定したり、キャッチコピーを選定したりすると思いますが、こういった業務活動こそが良い顧客を獲得するための最重要事項として挙げられるのです。
「3v」= 商品の利点・価値のわかりやすさ
「3v」で表されているのは[clarity of the value proposition]。
つまり、見込み顧客に対して 「(商品やサービスに)どのような利点があるか」「商品や企業サービスの価値」をわかりやすく簡潔に伝える必要があるということです。
商品やサービスに対して「価値」を感じられないものは購入されません。
ライバル商品との比較や保証・保険、創業年数などの安心感など、顧客が購入するために感じる「価値」をわかりやすく伝える必要があります。
「2(i-f)」= 顧客の購入意欲と顧客の購買行動の手間のバランス
「2(i-f)」のカッコ内は(行動誘因 – 購入までのプロセスの煩わしさ)を表しています。顧客の商品を欲しいという気持ち[incentive to take action]を高め、商品を購入するために要する手間[Friction elements of process]をできるだけ低くすることが大切であるということです。
「お電話一本で明日届きます!」や、Amazon のワンクリックで購入できるボタンなどでは商品購入に関わる「手間」が低いといえます。
「2a」= 購買行動・商品に対する不安感
マイナス値となる「2a」が表しているのは、個人情報の提供や支払い方法、配送方法、商品に対する不安感、企業に対する不安感です。
「このサイト(企業)から商品を購入して大丈夫かな…?」
「入力した個人情報が漏洩したりしないだろうか…」
「希望通りの商品が届くか不安」
こういった不安を徹底的に払拭することを表しています。
これは、商品やサービスの購入前はもちろん、購入後にも商品や企業イメージを良いものと感じていただくために努力が必要です。
ひとつひとつの意味を再度 数式で並べると、
となります。
左の重要度を示す数値の順に通販事業をチェックして、コンバージョン見込みを最大化するとともに、現在運営している事業のPDCAでチェックが欠落している部分が可視化できるのではないでしょうか?
顧客分析の数値 = すべてではない
通販を運営しているとCVやCVRをどうしても気にしすぎて、いつの間にか肝心な「顧客」に目が向かなくなってしまう…というお話をよく耳にします。
実施する施策の内容を検討する前に、「どうして(どうやって)コンバージョンしているのか?」と言うことを振り返ることで、通販事業全体の意識を再確認できるのではないでしょうか?
してみるのも効果があるかもしれません。
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